【助産師執筆】安産のハーブ「ラズベリーリーフ」いつから飲めばいい?効果は?

今日は臨月におすすめなお茶(ハーブティー)をご紹介します!

臨月にはいり、いよいよ出産に近づいてきました。「陣痛ってどれくらい痛いのかな?」、「お産のはじまりってどんな感じ?」、出産に近づくにつれて、不安や緊張、焦りなども増えてくると思います。でも焦りや緊張は禁物!!ネガティブな感情は心だけではなく、体にも影響を与えてしまいます。緊張で体がガチガチになっているとお産はなかなか進まないし、陣痛の痛みをより一層感じてしまいます。

だからこそ臨月に入ったら緊張をほぐして、出産に向けて心と体の準備をする必要があります。

ハーブティーでもお産の進みをサポートしてくれるもの、緊張をほぐしてくれるものがあります。臨月に入ったら安産によい飲み物を毎日飲んで、ワクワク楽しみに出産の日を迎えましょう。

臨月におすすめなハーブティーBEST3

臨月に入ったらぜひ毎日飲んで、出産に向けて心と体を整えていきましょう。出産に向けて心身を整えることは安産にもつながるし、さらには育児にも少なからず影響を与えます。ぜひハーブティーの力を借りて、安産を目指しましょう。

第1位:ラズベリーリーフ

第2位:カモミール

第3位:ネトル

第1位:ラズベリーリーフ

ハーブティーを飲む習慣のあるヨーロッパで古くから「安産のお茶」と言われ、助産師やハーバリスト(ハーブの専門家)が出産準備や出産の時に使っていたハーブです。

ラズベリーの実はケーキなどの飾り付けによく使われますが、葉の部分のラズベリーリーフには安産を助ける効果効能もあるんです。このような理由から、ラズベリーリーフティーは臨月におすすめなんですね!ちなみにラズベリーリーフとラズベリーの効果は全然違います。

臨月になぜラズベリーリーフティーが効果的かというと、ラズベリーリーフには子宮を収縮させる作用(陣痛促進)があるので、お産の時には陣痛をつけて赤ちゃんが生まれるのを助けてくれたり、出血を止めるのを手伝ってくれたり、出産後は子宮の戻りを回復するのをサポートしてくれる働きがあります。

またラズベリーリーフは産後にも大活躍してくれます。産後の子宮の戻りを助けてくれて出血を少なくし、体の回復をサポートしてくれます。ぜひ産後すぐからラズベリーリーフティーを飲んでくださいね。

ちなみに、ラズベリーリーフの味は普通のお茶みたいでとても飲みやすいです。

第2位:カモミール

カモミールは出産が近づくにつれ出てくる、不安や緊張、焦りなどを和らげてリラックスさせてくれる働きがあります。緊張や不安、焦りはお産の進みを妨げるので、出産準備として臨月に入ったらカモミールを飲むとよいでしょう。

体が冷えているとお産は進みにくくなり、お産を進めるには体を温めるとよいのですが(靴下、レッグウォーマー必須)カモミールは体を温める作用があるので出産時にはとてもおすすめです。

カモミールティーをブレンドした温かいハーブティーを飲めば、体も温まり陣痛促進作用にもなり、一石二鳥です。

陣痛の痛みで体に力が入ってしまう時にはとても役に立ちます。スムーズな出産に導くためにも、とにかく妊婦さんの心と体がリラックスしていることがとても大切です。

味もさることながら、香りはハーブの中でもトップクラス!ハーブティーを飲む前に香りを嗅げばアロマも効果も期待出来、さらにリラックス出来るでしょう。

第3位:ネトル

出産の時は多かれ少なかれ出血をします。特に妊娠中に貧血があった妊婦さんは出産時に出血が多くなる傾向があります。また母乳は血液から出来るので、妊娠中から貧血があった妊婦さんや出産時に出血が多かった妊婦さんは、母乳の出が悪くなってしまいます。そのためにも妊娠中からなるべく貧血を改善しておく必要があります。

ネトルの葉には血液中のヘモグロビンと化学構造がとてもよく似ているクロロフィルや鉄分、葉酸、ビタミンCが豊富に含まれています。食事と一緒に飲むことで、食事に含まれる鉄分の吸収率もアップします。

妊娠中から毎日飲むことで貧血を改善し、出産時には出血を少なくし、さらには産後は貧血を改善して、母乳の出をサポートしてくれる働きがあります。

ラズベリーリーフティーはいつから飲むのがおすすめ?

ラズベリーリーフティーは臨月(37週以降)に飲むようにしてください。

ただし、臨月(37週以降)に入っても以下の妊婦さんは絶対に飲まないでください。

帝王切開予定の妊婦さん

逆子を妊娠している妊婦さん

前回、帝王切開だった妊婦さん

妊娠高血圧症候群の妊婦産

その他、医師から「赤ちゃんが小さい」など異常を指摘されている妊婦さん

ラズベリーリーフは子宮を収縮する作用もあるので、ラズベリーリーフティーを飲むとお腹が張りやすくなります。ラズベリーリーフティーは妊娠初期、妊娠中期には流産や早産の原因になるため禁忌となります。

ラズベリーリーフは一日何杯が目安?

臨月に入ったらラズベリーリーフティーを1日1杯、多くても1日2杯が目安です。

臨月に入ったからといってラズベリーリーフティーを何杯も飲んだり、非常に濃いティーを飲むとお腹が痛くなったり、胃が痛くなったりする危険性があるので、はじめは薄いティーから始めて徐々に普通の濃さにしていくのがおすすめです。一回量は約2gが目安です。

陣痛が始まったら温かいラズベリーリーフの茶を1日3回が飲むのが目安です。ラズベリーリーフとカモミールをブレンドすれば、陣痛促進効果も期待出来るのでおすすめです。

ラズベリーリーフは産後にもおおいに活躍してくれます。産後は1日1~3杯が目安です。

たまにラズベリーリーフを妊娠初期に飲んでしまったとお問い合わせがあるのですが、間違えて1~2杯飲んでしまっても特に問題はありません。ただし、その後に様子をみて、お腹の張りがおさまらない、出血があるなどあればすぐにかかりつけのお医者さんに受診してくださいね。

おすすめの飲み方

実は「ラズベリーリーフが安産におすすめ」なのは知っていても、飲み方を知らない方が多いのではないでしょうか!?ぜひ正しい飲み方をして、出産に役立ててくださいね!

ラズベリーリーフにはタンニンという成分が多く含まれており、皮膚や粘膜をキュッと引き締める作用があります。そのため胃の調子が悪い妊婦さんや、胃が弱い妊婦さんがそのまま飲んでしまうと胃を荒らして胃痛の原因になることがあります。妊娠中は大きなお腹が胃を圧迫して、ただでさえ胃の調子が悪い妊婦さんが多いのに、これでは本末転倒です。

そこでおすすめなのがラズベリーリーフとローズヒップ、カモミールやネトルとのブレンドです。

カモミールやローズヒップが胃の粘膜を保護してくれるので、胃のダメージを軽減してくれます。

カモミールの香りが苦手!という妊婦さんはラズベリーリーフをほうじ茶や麦茶とブレンドしてもおいしく飲めるのでおすすめです。ぜひやってみてくださいね!

妊娠中に注意すべき飲み物3選

妊娠中は赤ちゃんへの影響や切迫流産・早産、妊娠糖尿病などのリスクを考えて、摂取しない方がよい飲み物もたくさんあります。ここでは代表的な飲み物を3つご紹介します。

飲んではいけないハーブ・ハーブティーについては別記事に書いてあります。

①アルコール飲料

妊娠中のアルコールの摂取は胎盤を通して赤ちゃんに多大な影響を与えてしまう恐れがあります。そうすると、お腹の赤ちゃんの成長を妨げてしまったり、お腹の赤ちゃんにさまざまな奇形や病気が出てしまうリスクが上がります。

ただし、妊娠初期に妊娠に気づかずにお酒を飲んでしまった、妊娠中に少しだけお酒を飲んでしまった程度なら心配はいりません。

②カフェイン飲料

カフェインはコーヒーや紅茶、緑茶に多く含まれる成分です。ハーブティーではマテ茶に含まれています。

カフェイン入りの飲み物をたくさん飲んでしまうと、胎盤を通してお腹の赤ちゃんに影響を与えてしまったり、妊婦さんにとっては鉄分やカルシウムの吸収を阻害してしまうリスクがあります。

ただし、絶対飲んではいけないという訳ではありません。妊娠中のカフェイン摂取は1日に200mg程度、コーヒー1~2杯程度なら問題ないと言われています。

しかし、お腹の赤ちゃんのことや自身の体のことを考えると、妊娠中は出来るだけノンカフェインのコーヒーや紅茶を選ぶ方が安全だと思います。

清涼飲料水

意外に知られていないのが清涼飲料水などの甘いジュース類です。口当たりがさっぱりとしており、食欲がないときにでもガブガブ飲めてしまう清涼飲料水。

しかし、1本の清涼飲料水には多量の砂糖が含まれています。取り過ぎると妊娠糖尿病のリスクが高まったり、妊娠糖尿病が産後そのまま糖尿病に移行してしまうケースもあります。

また糖分が高いため妊娠中の体重増加につながり、増えすぎた体重により難産を引き起こすリスクが高まります。

たまにはいいですが、たくさん飲み過ぎないようにしましょう。

まとめ

臨月に入ったら出産をサポートしてくれるラズベリーリーフ、緊張や不安を和らげるのを助けるカモミール、出産に備えて出来るだけ貧血を改善するためにネトルを1~2杯飲むのがおすすめです。

出産は終わりではなく、これから始まる長い長い育児のスタートです。出産がスムーズだったり、産後の体の回復が早いと育児はさらに楽しくなるでしょう。

ハーブティーを飲んで赤ちゃんと会える出産の日まで、わくわく楽しみに待ちましょう。

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