【助産師執筆】母乳育児・母乳分泌におすすめな食べ物・ハーブ3選

今回は母乳が出やすいと言われている食べ物お茶をご紹介致します。

出産という大仕事を終えたママは休むことなく赤ちゃんのお世話がはじまります。母乳が出ない原因にはいくつかあるのですが、母乳はママの血液からつくられるので、妊娠中から貧血があったママや出産時にたくさん出血したママ、出産に時間がかかったママは疲れや睡眠不足、血液不足から母乳がなかなか出ません。

※母乳が出にくくなる原因については別記事へ

ただでさえ産後はホルモンの影響によりイライラしたり、落ち込んだりするのに、母乳が出ないとことでさらにイライラが募るママも多いと思います。

母乳の出は十人十色なんですがなかなか出ないとやはり落ち込んだり、悲しくなったり、育児も楽しくなくなってしまいます。

母乳が出ればママの笑顔が増えて、ママの笑顔が増えれば赤ちゃんもご機嫌で、育児ももっと楽しくなるはずです。

母乳におすすめな食べ物「セロリ」

セロリはセリ科の植物ですが、実はセリ科の植物やハーブには「母乳の出がよくなる」と言われているものが多数存在しています。

ただし、ヨモギ花粉症がある方はセリ科のハーブに反応すると言われているので禁忌です。

なぜセロリが母乳にいいの?

実はこれには根拠がありません。しかし、昔から海外のハーバリスト(ハーブの専門家)や助産師が産後のママの母乳を出すために使ってきました。

今のように栄養のある食べ物が豊富にある時代とは違い、栄養のある食べ物を手に入れるのが難しかった昔の人は、母乳を出ためにいろいろ試行錯誤したのではないでしょうか。その中で「セロリを食べると母乳がたくさん出る!」と気づいたのでしょう。まさに日本で言うところの「おばあちゃんの知恵袋」でしょう。

セロリのどこの部分がおすすめ?

生の茎の部分がオススメです!

もちろん葉もよいですが一番は茎の部分です。生で食べるのがオススメなので茎の部分をマリネにしたり、サラダで食べるのがよいですね!

母乳におすすめなハーブ3選

母乳をよく出す飲み物をご紹介!母乳の約80%が水分と言われているので、ママはこまめに水分を摂らないと脱水になったり、母乳の出が悪くなってしまいます。

水分補給の」観点からもハーブティーはとてもおすすめです。

体が冷えてると母乳も作られにくいので、冷たい飲み物よりも温かいハーブティーを飲む方が母乳分泌にはおすすめです。

第1位:フェンネル

セリ科のフェンネルは催乳作用といって母乳の分泌を促進する働きがあります。なぜフェンネルが母乳を出すのに役立つかは科学的には解明されていませんが、昔から母乳分泌に使われてきたハーブです。

フェンネルがカレー屋さんに置いてあるのを見たことありませんか?実はフェンネルには消化を助ける働きがあるので、カレーをスパイスによく使う国では、食後には必ず食べたり飲んだりするハーブです。

ちなみにフェンネルは産後のダイエットにも役立ちます。母乳も出してくれて、産後ダイエットにも役立つなんて、もう産後は飲むしかないハーブですね!

味は若干甘くてスパイシーな香りが鼻を突き抜けます。

第2位:ダンディライオン

母乳がサラサラになる飲み物の代表です。

ダンディライオンは西洋たんぽぽの根っこです。肝臓や胆のうを強くして、悪いものを身体の外に出す作用(解毒作用)や、血液をきれいにする作用(浄血作用)、母乳を出す作用(催乳作用)があると言われています。

母乳は「白い血液」と言われており、成分は血液のため、身体の中から悪いものを出して、血液をきれいにすることで、よい母乳が作られやすくなる!ということなんですね!

第3位:ネトル

母乳は血液から出来ているので、貧血を改善することが母乳促進の鍵になります。

ネトルの葉には血液中のヘモグロビン(血液に含まれる成分)と化学構造がとてもよく似ているクロロフィルや鉄分、葉酸、ビタミンCが豊富に含まれています。食事と一緒に飲むことで、食事に含まれる鉄分の吸収率もアップします。

妊娠中から毎日飲むことで貧血を改善し、出産時には出血を少なくし、さらには産後は貧血を改善して、母乳の出をサポートしてくれる働きがあります。

いつから飲めばいいの?

母乳ハーブティーはいつから飲めばいいの?と疑問に思う方もいるとおもうのですが、ぜひとも出産後すぐから飲んでください。

フェンネルはホルモン作用があり妊娠中は飲むことができませんが、ダンディライオンとネトルは妊娠中から継続して飲むことができるハーブです。

ダンディライオンは便秘に役立ちますし、ネトルは貧血に役立つハーブです。ダンディライオンとネトルはぜひ妊娠中から飲みましょう。

便秘の妊婦さんにおすすめのハーブ5選

飲む量ですが母乳によいからといって、全ての飲み物をハーブティーにしてしまうと過剰摂取になってしまい、下痢や腹痛を起こす危険性が高まります。

1日1~3回、1度にティーカップ1~2杯を目安に飲んでくださいね。体調が悪いときは飲まない方が無難です。

母乳中の飲み物でダメなもの

妊娠中同様、授乳中も飲んではいけない飲み物があります。母乳を通して赤ちゃんに成分が移行してしまう危険があるからです。代表的なものを2つご紹介します。

アルコール類

ママがお酒を飲むとアルコールが母乳に移行することが分かっています。

赤ちゃんは脳や内臓の発達が未熟なため、アルコール成分を分解することが出来なかったり、アルコールが脳や神経の発達に影響してしまうため、授乳中のアルコール摂取は禁忌です。

間違ってアルコールを飲んでしまった場合は、次の授乳まで少なくても2時間以上あける必要があるとアメリカ小児科学会が警告しています。

②カフェイン

授乳中のカフェイン摂取は1日に200mg程度、コーヒー1~2杯程度なら問題ないと言われています。

しかし、私が病院勤務助産師として働いていた時「赤ちゃんが全然眠らなくなった」といって病院に駆け込んできたママがいました。詳しくはなしを聞くと「紅茶を毎日3杯飲んでいた」とのこと。私自身カフェインの授乳中の摂取量は知っていたので、人によっては少量のカフェインでも赤ちゃんに影響すると感じました。そのことから私自身は授乳中のカフェイン摂取は出来るだけ避けた方がいいと感じています。

今はコーヒーも紅茶もノンカフェイン(デカフェ)飲料がたくさんあります。授乳中は出来ればデカフェ飲料を選んでくださいね!

まとめ

産後の悩みの第1位が母乳の悩みと言われているくらい、ほとんどのママが母乳がでない、母乳が出にくい、母乳がつまるなどの母乳の悩みを抱えています。

日々の疲労と睡眠不足、産後のボロボロのからだ、自分ではコントロール出来ない感情の変化に母乳の悩みとママたちはストレスフルな状態です。

母乳の悩みがひとつでも減れば、ストレスが少しでも軽減できるはず!

ママの笑顔が赤ちゃんの笑顔、さらには家族の笑顔につながります。

母乳の悩みは食べ物や飲み物で軽減して、育児を楽しみましょう。

 

 

 

 

 

執筆した人

助産師・ハーバリスト  野本まい

助産師のいるハーブ&アロマサロンmyherb、助産院myherb

自身の妊娠・出産・育児の経験からハーブ・アロマ・バッチフラワーレメディ等の植物療法、特に産婦人科領域で活躍するハーブを深く学ぶ。妊産婦さん、産後ママを植物の力でサポートしている現役助産師。

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