【助産師執筆】妊娠中・妊婦のリラックスにおすすめの飲み物・ハーブティー

妊娠すると大きくなったお腹やホルモンの影響で眠れなくなったり、イライラしたり、落ち込んだりする妊婦さんがとても多くいます。 妊娠すると嬉しい反面、赤ちゃんのこと、自分の身体の変化などのさまざまな不安や悩みがあふれ出てきます。 妊娠中こそ赤ちゃんのためにリラックスしたり、ストレスなく過ごしたいと思う妊婦さんがほとんどだと思います。 妊娠中の不眠、イライラや落ち込みなどの感情を和らげ、リラックスするのにおすすめのハーブティーを助産師ハーバリストがご紹介します。

おすすめのハーブ3選

1、リンデン

2、オレンジフラワー

3、レモンバーム

1、リンデン

日本ではあまり聞き慣れないハーブですが、ハーブ大国ヨーロッパではとても人気のハーブです。 リンデンに含まれる精油成分のファルネソールの甘い香りが、興奮や不安などの精神的なストレスを和らげ、心と身体の緊張をほぐしてくれる働きがあります。

味は草独特の味は少なく、甘みもあり、とてもおいしいです。ハーブティーを入れた時に香るリンデンの香りには、気持ちを落ち着かせたり、イライラを鎮めたりする働きがあるため、飲む時はまずは深呼吸してから飲むのがオススメです。

さまざまな薬効を持つことで知られるリンデンですが、フラボノイドという成分を豊富に含むのが特徴です。フラボノイドは発汗作用や利尿作用があるので、と言われています。リンデンには汗や尿を出す働きがあるため、浮腫みがある妊婦さんにもオススメです。

また発汗作用があるため、風邪の引きはじめに飲むと体の外に毒素を排出してくれる働きもあります。「妊娠中は薬をあまり飲みたくない」と考えている妊婦さんも多いので、その点でもリンデンは妊娠中におすすめのハーブと言えます。

イライラしている時、落ち込んでいる時、不安や心配で眠れない時におすすめです。

2、オレンジフラワー

オレンジフラワーと聞くとあまり馴染みがないかもしれませんが、柑橘系の精油「ネロリ」と同じハーブです。(ネロリはオレンジフラワーの脂溶性成分を抽出したもの)

オレンジフラワーはイライラしたり、興奮した時は気分を鎮め、不安や不眠、落ち込んだときは優しく気持ちを落ち着かせてくれる働きがあります。

またストレスからくる頭痛や下痢にも役立ちます。妊娠中は頭痛があっても出来れば薬を飲みたくない妊婦さんが多いと思うのでオススメです。

特にリンデンとの相性がとてもよいので、眠れない時、イライラした時、落ち込んだ時はリンデンとブレンドした温かいハーブティーを飲むといいでしょう。

甘い香りと味でとても飲みやすいハーブです。

3、レモンバーム

イライラや緊張をしずめて、おだやかな気持ちに導いてくれると言われているハーブです。ほのかにレモンの香りがするハーブですが、フルーツのレモンとは全く関係がありません。

抗うつ作用や強壮作用があると言われているため、イライラや不安、不眠などの緊張が続く時に飲むと心身の状態をおだやかにしてくれる働きがあります。

また特にストレスが胃にくる、神経性胃炎には特におすすめです。ストレスで胃が痛い、食欲不振が続くときはぜひ飲んで見てください。

草のような風味に、かすかにレモンの香りが漂います。

おすすめの飲み方

一回のハーブの量:約2g

一度に飲んでもいい量:ティーカップ1~2杯まで

一日の飲む回数:1回~2回

妊婦さんは普通の女性(妊娠していない人)よりも、薄めで飲むことをおすすめしています。また、今日は体調があんまりよくないと感じる時は飲まない方が無難かもしれません。

ハーブは薬に比べると作用はおだやかですが、それでも一度にたくさん飲んだり、濃いハーブティーを飲んだり、一日に数回飲んでしまうとお腹が痛くなったり、下痢をしてしまう危険性があります。

妊娠していない時だったら「お腹が痛くて下痢した」で済むのですが、妊婦さんはそうはいきません。妊婦さんが下痢をしてしまうと、子宮も影響を受けてお腹が張りやすくなったり、最悪、切迫流産や早産になるリスクが高まってしまうからです。

そのような理由から、妊婦さんのハーブティー飲用は注意を要する訳です。

ただし勘違いして欲しくないのは、妊婦さんにハーブティーは危険だから飲まない方がいい!という誤解です。ハーブはお薬と違い作用がおだやかなので正しい知識をもって使うことで、マイナートラブルが軽くなったり、出産の緊張や不安を軽減したり、産後は母乳の出を助けたりと、さまざまなシーンで大活躍してくれます。

妊娠中はなぜ眠れないの?

妊娠すると多くの女性が眠れない、寝付けないという悩みを抱える妊婦さんが多くいます。

ホルモンの影響や基礎体温の上昇、運動不足、大きくなったお腹の圧迫などの原因により、妊娠中は眠りが浅くなったり、眠れなくなったりします。

また妊娠後期、臨月に入ると出産に対する不安や緊張が高まり、眠れなくなることもあります。

その他、おすすめの対処方法

妊娠するとどうしても運動量が減るため、夜眠くなりにくなります。

散歩やマタニティヨガ、マタニティビクス、マタニティ水泳などの適度な運動を日常的に取り入れることで、心地よい疲労感を感じ、質の良い睡眠を得ることができます。

※運動を開始するときは必ずかかりつけの医師に確認してから開始してください。

まとめ

妊娠中はホルモンの影響や運動量の低下、不安や緊張が原因で眠れない妊婦さんが多くいます。

10ヶ月のマタニティライフを出来るだけ快適に楽しく過ごすためにも、なるべくリラックスして過ごすことが大切です。

日常的に軽い運動をしたり、ハーブティーでホッとする時間を作って、赤ちゃんとの大切なマタニティライフを楽しく快適に過ごしてくださいね。

執筆した人

助産師・ハーバリスト  野本まい

助産師のいるハーブ&アロマサロンmyherb、助産院myherb

自身の妊娠・出産・育児の経験からハーブ・アロマ・バッチフラワーレメディ等の植物療法、特に産婦人科領域で活躍するハーブを深く学ぶ。妊産婦さん、産後ママを植物の力でサポートしている現役助産師。

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