【助産師執筆】つわり・吐き気におすすめなハーブ2選

今回は妊娠中のつわり、特に吐き気におすすめなハーブティをご紹介したいと思います。

妊娠中の「つわり」。個人差はありますが妊娠するとほとんどの妊婦さんが苦しめられるマイナートラブルのひとつです。吐き気や食欲不振、船酔いみたいなフワフワした感覚、起き上がると頭痛やめまいがする等、つわりの症状も千差万別です。体調が悪いと気分も沈んでしまいます。マタニティライフをなるべく快適に過ごすためにハーブを取入れてみませんか?ハーブで妊娠中も気持ちをすっきりし、大切な妊娠期間をリラックスして過ごしましょう。

つわりにおすすめのハーブ2選

妊婦さんにおすすめなのは、「ジンジャー」「ペパーミント」です。冷たくして飲めば、ムカムカした吐き気や気持ち悪さもスッキリとするでしょう。

1.ジンジャー(生姜)

ジンジャー(生姜)には制吐作用といって、吐き気を抑えたり、消化を促して、胃のむかむかを抑えたりする働きがあると言われています。

ジンジャー=身体を温める。と思われがちですが、実は吐き気を抑えたり、胃のむかつきを抑える働きもあるため、乗り物酔いや抗がん剤による吐き気にも実はオススメなんです。

つわりで吐き気がひどい時には、ぜひ試してみてください。

2.ペパーミント

ペパーミントにも吐き気や胸焼け、胃もたれを和らげる働きがあります。

吐き気が強くて飲めなくても、ペパーミントティーの香りを嗅ぐだけでも効果があると言われています。ちなみにアロマのペパーミントの香りを嗅ぐのもオススメです。

つわりで気分が沈んだ時にも、ペパーミントの香りでリフレッシュできるでしょう。ペパーミントは妊婦さんの吐き気や胸やけ、胃もたれにはとてもおすすめです。

ジンジャー(生姜)は身体を温めながら、消化機能を高めて吐き気や胸焼けを抑える。ペパーミントは消化機能も高めつつ、爽快な香りでスッキリさせてくれる。そんなイメージです。

おすすめの飲み方

①ジンジャー(生姜)

用意するもの:生姜(スーパーで売っている皮つきの生姜)、炭酸水またはサイダー

※全く食事が取れていない人は糖分補給にサイダーがおすすめ。市販のジンジャーエールもおすすめです。(血糖値が高い方は必ず炭酸水にしてください)

作り方:生の生姜を皮をむいておろします(チューブでも可)。あまりたくさん入れてしまうと刺激になってしまうので、少量にしてください。それを炭酸水、またはサイダーに入れるだけ!炭酸水は冷やすとよりおいしいです。

スープや味噌汁等の汁物などに入れるのもおすすめです。

②ペパーミント

用意するもの:乾燥(ドライ)ペパーミント、お湯

作り方:約2g(ティースプーン1杯)のペパーミントに熱湯200gを注いで、5分蒸らし、カップに注いで出来上がり。ちなみに冷たいのがお好みの方は一度熱湯で入れたハーブティーに氷を入れて飲んでください。

妊婦さんにハーブティーがおすすめの理由

ハーブが妊婦におすすめの理由として、ほとんどのハーブティーはノンカフェインだからです。

妊娠中はカフェインの含む飲み物は出来るだけ避けた方がいいと言われています。妊娠中のカフェイン摂取は流産のリスクが高くなったり、赤ちゃんの成長に影響を及ぼす可能性があります。コーヒーや紅茶にはカフェインが含まれるので、妊婦さんには紅茶やコーヒーはおすすめ出来ません。妊婦さん(マタニティ期間)はカフェインの入っていないお茶やティーを選びましょう。 

ただし、飲み方には注意が必要です。一度にたくさん飲んだり、濃いハーブティーを飲んだり、1日に何杯も飲んではいけません。カラダにいいと言われている物でも食べ過ぎたり飲み過ぎたりしてはいけないのと同じです。特に妊娠中はカラダもココロもデリケートな時期ですので、用法用量は必ずしっかり守りましょう。

「つわりで紅茶やコーヒーしか飲めない」という妊婦さんはデカフェ(カフェイン抜き)を選ぶようにしてくださいね。

その他、妊娠中におすすめのハーブティー

便秘やむくみ予防にローズヒップやダンディライオンが妊娠中にはおすすめです。

ただし、1日に何回も飲んだり、一度にたくさん飲んでしまうと下痢をしてしまうことがあります。妊娠中に下痢になると、子宮が収縮して切迫流産や早産の危険があります。妊娠中は1日の適量を必ず守って飲用するようにしてください。

ハーブと言えば、レモングラスやカモミールも有名ですが、妊娠中のカモミールは子宮収縮を引き起こす危険があると書かれている書籍もあるため、妊婦さんは避けた方が無難です。

米国ハーブ製品協会が編集したハーブの安全性に関するデータ集の安全性はクラス1(適切な使用において安全)ですが、別の書籍ではカモミールは子宮収縮を引き起こす可能性があると書かれているものもあります。ほとんどのハーブ療法にはエビデンスがありません。だからこそ、使用には細心の注意が必要です。

リラックスを目的にハーブを飲みたいのであれば、カモミールではなくレモンバーム、カラダを温めるのが目的ならジンジャーや黒豆茶を選ぶのもいいでしょう。

また、レモングラは産後に飲むと、母乳を出すのを助けてくれる作用(科学的根拠はない)があるので、ぜひ産後に飲んでください。

まとめ

辛いつわりは必ず終わりがきます。「赤ちゃんに栄養がいかなくて心配」と思うこともあるでしょうが、この時期は心配ご無用!お母さんが食べれなくても赤ちゃんはスクスク大きくなります。マタニティの時期は自分の好きな物や食べれる物を飲んだり食べたりして乗り越えましょう。ルピシアなどのティー専門店にもマタニティでも飲めるハーブティーが数多く販売しています。購入時は必ず専門のスタッフに確認するようにしてください。

水分を摂っても吐いてしまう場合は重症妊娠悪阻という病気(つわりのひどいやつ)なので、早めにかかりつけの医師に相談しましょう。

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