【助産師執筆】産後・授乳期にアロマを使う時の注意点

妊娠中から産後にアロマや精油を取り入れる妊婦さんやママが増えてきました。

病気ではないけれど妊娠中や産後はさまざまな不調が出やすい時期です。薬を出来るだけ使いたくない時期だからこそ、アロマや精油は妊娠中から産後はとても大活躍してくれます。

「薬じゃないから赤ちゃんにアロマを使っても大丈夫じゃない?」と思われますが、使い方をひとつ間違えるととても危険です。

赤ちゃんや乳幼児は大人に比べると香りに対して、とても敏感です。

今日は産後、赤ちゃんや乳幼児にアロマを使う時の注意点や使用方法をご紹介します。

産後にアロマを使うメリット

出産という命をかけた大仕事をしたママの身体は交通事故に遭遇した時と同じくらいのダメージを受けていると言われています。

見た目には分からないかもしれませんが、赤ちゃんが通ってきた産道や子宮の中は傷つき、骨盤や骨盤回りの筋肉や靱帯は緩み、体中が痛い、産後は想像を絶する過酷さが待ち受けています。

さらにそのボロボロの身体で始まる赤ちゃんのお世話。

心も身体も疲弊し、ホルモンの影響も相まって、産後は自分ではコントロール出来ない感情の波に押しつぶされそうになる人がほとんどです。

身体も心も緊張でガチガチ、イライラ、落ち込み、不眠など、普段は元気な人でも産後はほとんどの人が心身ともに疲労困憊です。

産後にアロマや精油を使用することで、身体や心の緊張を解きほぐしリラックスへ導いたり、疲れ切った心身を労り「また頑張ろう!」という前向きな気持ちに導いてくれたりと様々な効果が期待出来ます。

赤ちゃん・乳幼児(0~3歳)にアロマは使えるの?

赤ちゃん含め、3歳未満の乳幼児にはアロマ(精油)の使用は芳香浴以外、使用禁止です。ベビーマッサージや直接肌にアロマが触れるアロマバスなども3歳未満のお子さんには禁忌となります。ベビーマッサージはホホバオイルなどのキャリアオイルのみで行ってください。

※芳香浴とはお部屋の空気中に香を漂わせて、香を楽しむ方法です。

芳香浴で使用する場合も大人が使う量より少なめで、かつなるべく短い時間で使用するようにしてください。

赤ちゃんや乳幼児は香りが不快であっても、それを上手く表現することが出来ないためです。特に機嫌が悪いときや調子が悪いときは使用は絶対にやめてください

幼児(3~7歳)にはアロマを使って大丈夫?

7歳未満の幼児については芳香浴は赤ちゃんと同じで、大人が使う量より少なめで、かつなるべく短い時間で使用するようにしてください。

アロママッサージやアロマバスでの使用は成人の3分の1程度の滴数、濃度としては0.3%以下で使用するようにしてください。

子どもの肌はとても敏感ですので、使用する場合は必ずバッチテストを行い、大丈夫であれば使用してください。また期限が悪いときや調子が悪いときの使用は絶対にやめてください。

産後や赤ちゃん、乳幼児にアロマを使う時の注意点

産後や赤ちゃん、乳幼児とアロマを使う際に注意するべきことを以下にまとめました。

①芳香浴をするときは赤ちゃんや乳幼児の手の届かないところで行う。

②精油の飲用の危険を防ぐためアロマのボトルの保管は手の届かない場所、子どもの目の届かない場所に保管をする。

③赤ちゃんや乳幼児とアロマを使う際は長時間使わない。1日中アロマを焚くことは絶対しないこと!必要な時のみ短時間で使用すること。

④使用する濃度は大人より低い濃度で行う(上記参照)。出産直後は赤ちゃんがママの匂いを覚える時期なので、出産直後は特に低い濃度で使用する。

産院で使用する時の注意点

出産直後は赤ちゃんがママの匂いを覚え、愛着を形成するとても大切な時期のため、出産直後は特に低い濃度で使用する必要があります。

産院の新生児と一緒に過ごす部屋で、長時間アロマや精油を使用することは絶対にしないでください。芳香浴であれば1時間程度にしておくことをおすすめしています。

またティッシュやハンカチにアロマや精油を一滴垂らして香りを嗅いだり、自分の枕元に置いて香りを嗅ぐ方法も産後にはおすすめです。

また産院の部屋には緊急時用に酸素が設置してあることがほとんどです。自己判断で使用すると酸素に引火し火事を起こす危険性があります。使用時はかならず産院のスタッフに確認してから使用するようにしてください。

まとめ

赤ちゃんや乳幼児は香りに敏感であると同時に、大人と同じ量で使用すると負担がかかります。

使用するアロマの種類、使用する時間、使用する量をしっかり守り使用するようにしてください。

 

 

執筆した人

助産師・ハーバリスト  野本まい

助産師のいるハーブ&アロマサロンmyherb、助産院myherb

自身の妊娠・出産・育児の経験からハーブ・アロマ・バッチフラワーレメディ等の植物療法、特に産婦人科領域で活躍するハーブを深く学ぶ。妊産婦さん、産後ママを植物の力でサポートしている現役助産師。

アロマを使う時の注意 赤ちゃん
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